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今はもうこの世に居ない我が子。

特に親しくない人とのそれとない会話で「お子さんは?」と聞かれると、思わず「居ません」と答えてしまう。

その度に、とても申し訳ない気持ちになるのだが、子供を亡くしたバツイチを語ることで雰囲気を暗くしてしまいそうなのがイヤだったし、同情と好奇心の混ざった視線を向けられるのが苦痛だ。

「こんな私は今でも父親なのだろうか」とふと思う。


胸を張って言える程、自分は強くないけれど、君に出会えた感謝と愛情は忘れない。

いわゆる赤ちゃんポスト。
近年、遺棄が問題となっている新生児を善意で引き取る救済措置で、ドイツでは既に実施されているらしい。

実現すれば、文字通り親は匿名で子供を投函可能となる。

子供が欲しいかどうかという価値観はさておき、産まれてきた子供に愛情も責任も持てない親が増えつつあるのは嘆かわしい。

勿論、救われるべくして救われる親は多少なりとも居るだろうが、匿名であるが故に「ノーリスクで育児放棄」を試みる親も現れるはずだ。

諸々の事情があり、苦心の末での決断だというなら、それは仕方の無い事なのだろう。

私は、強姦で産まれた子供を絶対に自分の手で育てろとは言わないし、中絶をするなとも言わない。
痛みを理解できない立場であろうと、難しいのは分かる。

ただ、モラルの低い親も同じ恩恵を受けられるため、この制度は更なる育児放棄を助長する要因となり得る。

また、親に捨てられた子供はどうなってしまうのか。
人権は保障されるのか。
都市伝説さながら実験体や、薬物の材料になったり、或いは余りすぎて処分されたりしないだろうか。

生まれてくる命に罪は無い。
いずれにしても不幸なのは子供である。

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